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小学生の頃通っていた警察の道場は、日曜日は朝9時から
稽古でした。

ところが、朝になると急にお腹が痛くなったと言って稽古
を休むのです。

すると一緒に道場に通っていた兄が、無理やり布団から起
こそうとするのですが、私がずっと抵抗するので、諦めて
稽古に出かけます。

そして数時間後、稽古から帰ってきた兄からまた稽古をサ
ボったと言って、いじめられるのです。

初めから稽古に行っていたほうがましだったと毎回思うの
ですが・・・。

先生にも稽古の厳しい先生とそうでない先生がいらっし
ゃいます。

厳しい先生の前にはできるだけ並ばないようにする一方、
厳しくない先生の前には長蛇の列ができます。

厳しい先生の前に誰もいないと別の先生が長蛇の列のい
ちばん後に並んでいる子供をの頭をいきなり竹刀でたた
いていきます。

そんな訳で厳しい先生の前に並ばない代わりに、厳しく
ない先生の列の途中に割り込んで、いちばん後にならな
いようします。

この場合順番が早く回ってくるので、同じ先生に2回稽
古をつけてもらうこともあります。

そんな「裏技」もあまり役に立たなくなる出来事があり
ました。

稽古終了後、各自持参したノートに稽古をつけてもらっ
た先生のサインをもらいに行くことになったのです。

一人の先生に1ヶ月最低5回は稽古しなければならなく
なり、月末にノートのサインを見れば、稽古をさぼった
かどうか一目瞭然なのでした。

これは、勉強でも好きな科目は勉強するけれど、苦手な
科目は勉強しないのと良く似てますね。

学年が上がるにつれて稽古も厳しくなり、足の裏の皮が
めくれたり、足の指の付け根部分がぱっくりと割れるよ
うになりました。

稽古を続ける限りは怪我は治らないので、仕方なく母親
の白足袋を履いて稽古をしました。

しかしながら、白足袋を水にぬらしてもよくすべるので
サポータを使うことにしました。

当時足用のサポータがあったのかも知れませんが、使っ
ていたのは腕にもはめられるような単純なものだったの
で、稽古中にサポータが脱げてしまいます。

サポータが脱げても稽古は中断されませんので、そのま
ま稽古を続けるのですが、直りかけていた足の皮がまた
むけて、悲鳴を上げそうになります。

打ち込んでいくたびに、床に血の痕が残るのですが、稽
古が終わったあとに気が付くのでした。

面を着けてどのくらい経った頃か忘れましたが、初めて
部内で昇級審査を受けました。

先に剣道を始めた同級生達は、既に7級になっていまし
た。

それは本人から聞いたわけではなく、道場内の壁に名札
掛けがあり、段位・級別に名札が並べられているので、
誰が何級かすぐにわかるのです。

さて、昇級審査の結果は、いきなり5級でした。

当時5級と7級の差はわかりませんでしたが、先に始め
た同級達が通過した7級を私も通過すると思っていたの
で、びっくりしたのでした。