初めて出場した全国大会は、田舎者にとっては半分
修学旅行気分でした。

宿泊先は、本郷の東京大学の前にある旅館「つたや」
でした。

数年前に本郷に寄った時、当時の記憶を頼りに、旅館
を探したら当時と外観は変わっていたものの、営業し
ていました。

試合当日武道館までどのくらい距離があるかわかりま
せんが、大通りに出て、タクシーに防具も積んで移動
したのでした。

小学校6年生の夏に初めて出場した全国大会の会場
だった日本武道館は、今まで見たことがない広さで
した。

武道館の中で、みんなとはぐれてしまうと迷子にな
りそうでした。

武道館の中には、いろいろな売店があり、当時まだ
ペットボトルのお茶がない時代だったので、大きな
氷が入ったポリバケツのお茶が、飛ぶように売れて
いました。

空になった水筒を持参するとポリバケツからお茶を
ひしゃくですくって入れてくれるのです。

缶ジュースもありましたが、蓋を開けると全部飲み
干さなければならず、試合前の水分調整が難しいと
いうことで、水筒のお茶が重宝がられたのでした。