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中学時代の部活で、公式試合が近づくと朝稽古が始まり
ます。

早く登校して授業前に稽古をするのです。

そして、昼の休みの時間も、早く昼食を食べて稽古をす
るのです。

夜は剣友会の稽古にも通っていたので、朝稽古も昼稽古
もあまり身が入りませんでしたが、「青春」ていうやつ
でしょうか?

中学校の部活では、体育館をいろいろなクラブが利用し
ていました。

体育館の半分を部員数が多い卓球部、残りの半分を剣道
部と体操部が分け合います。

他のクラブもあるので、体育館も毎日使えるわけではな
く、そんな日は学校の回りで腕立て伏せや腹筋、ダッシ
ュなどのトレーニングをします。

試合が近くなると、防具を着けて靴を履き、中庭で稽古
をしますが、足を踏み込むたびに砂煙が上がり、目に砂
が入ってきます。

雨の日は外での稽古もトレーニングも出来ないので、体
育館内の1階、2階の通路を上がったり下りたりして、
延々と走り回っていたのでした。

大学時代剣道部の同級生5、6人が、4段の昇段審査を
受けました。

その中に1名普段稽古に参加せず、ぶっつけ本番で審査
を受けた同級生がいました。

審査を見に来られた先生を初め、本人も合格できるとは
思っていませんでした。

ところが、一発で実技試験を合格しました。

そして、彼を含め実技試験合格者は、二次審査の形に進
むことになりましたが、彼の姿がありません。

同級生が彼を探し回った後でわかったことですが、形の
稽古を全くしていなかった彼は、断り無く審査会場を去
っていたのでした。

結局審査を放棄したと看做され、次回の審査で形だけ受
審することもできず、不合格となったのでした。

その後、彼は剣道を続けることもなく、幻の4段で竹刀
を置いたのでした。